就職率高い理工系大学 不況続けば人気も“理高文低”

昨年秋からの世界同時不況により、大学生の就職戦線での苦戦が伝えられている。このような状況から考えると、来年入試では今まで以上に、就職を考えた志望校選びになっていくことは間違いないところだ。

 就職率に加えて、最近ではどんな企業に就職しているのかの“質”を問う保護者が増えているようだ。倒産する企業が増えており、それを気にするのは当然のことかもしれない。

 では、その大学別就職率はどうなのだろうか。就職率が高い大学は、それだけ熱心に大学全体で学生の就職に取り組んでいるということになる。表は卒業生数 が1000人以上の比較的大手の大学の06~08年の就職率ランキングだ。06、07年と比べて就職率がアップしている大学が多い。また、ほとんどが理工 系の大学であることが分かる。

 トップの愛知工業大は工、経営、情報科学の3学部の大学。2位の電気通信大は電気通信学部の単科大で、3位の金沢工業大は工、環境・建築、情報、バイオ・化の4学部だ。このように、表中で理工系学部がない大学は一校もない。理工系大学の就職力の高さが分かろう。

 5位の福井大は教育地域科学、医、工の3学部。教育地域科学は教員養成系の学部で比較的就職率が高く、大学全体でも就職率が高くなったと見られる。

 国立大は表中8校出てくるが地方の大学が多い。就職の厳しさから学生の就職支援に力を入れている影響だろう。また、旧7帝大(北海道大、東北 大、東京大、名古屋大、京都大、大阪大、九州大)などの人気の国立大は出てこない。同じように私立大についても早稲田大、慶應義塾大なども登場しない。

 やはり学部数が多く、なかには就職率のあまり高くない学部を含んでいることが理由だろう。私立大を含めて表中の大学には、法、文、外国語学部など、08年の学部別就職率が低かった学部のある大学は一校もないのだ。

 このまま不況が続くようであれば、来年入試では資格系学部の人気が高まりそうだ、理工系に強い大学の人気もアップしそうで、学部系統別の人気は理系学部の人気が高く、文系学部の人気が低い“理高文低”になりそうだ。(大学通信 安田賢治)


抜粋 http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200906220034a.nwc

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